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東西トレセンで取材する記者が、日替わりでGⅠ出走馬の気になる点を直撃する「俺のチェックポイント」。初日は大阪サンスポの山口大輝記者が、マイルに替わって連勝中のディスペランツァに注目。初めての東京がプラスに働くかどうかを探った。
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全くいいところのない春のGⅠ予想。とはいえ、今週から5週連続で東京のGⅠが始まるだけに、落ち込んでもいられない。桜花賞、皐月賞の上位馬や各トライアルの上位馬など好メンバーが集まった印象。いろいろな切り口でアプローチできそうだ。
中でも、未知の魅力を感じるのがディスペランツァ。デビューから4戦2000メートルを使われていたが、2走前からマイルに矛先を向けて連勝中。共同通信杯の勝ち馬で皐月賞3着ファントムシーフ(父ハービンジャー)の半弟という素質馬が、この距離で才能を開花させた印象だ。
前走のアーリントンCを上がり3ハロン32秒4という極上の切れ味で差し切って、強烈なインパクトを残した。距離適性の高さは間違いないところだが、気になるのは初めての東京という点だ。末脚の破壊力を見れば長い直線はプラスに働きそうだが、左回り自体も初。担当の田嶋助手にそのあたりを確かめた。
「左回りは問題ないと思います。調教では右手前のほうが好き。左手前でコーナーを回って、右手前で直線を伸びてくれるんじゃないでしょうか」
世話役の言葉通りなら、さらに切れ味アップが見込めそう。前走より相手は強くなるが、この馬もパフォーマンスのアップが期待できそうだ。思えば兄も左回りは3戦2勝。半姉ルピナスリード(父ダイワメジャー)も全4勝は左回りでのもの。血統的にも左回り巧者の可能性は高そうだ。
2歳時と比べて「最初のころは子供っぽさがありましたが、しっかりしてきましたね」と成長ぶりも伝える。重賞初制覇の勢いそのままに大舞台へ向かえそうだ。
昨年の京都2歳Sでは6着とはいえシンエンペラーと0秒2差。もともと、世代上位と差のない競馬を見せていた。末脚さえ発揮できれば、一発があっていい。そんな手応えを得た取材だった。(山口大輝)
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