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古馬長距離のチャンピオンを決める天皇賞・春の追い切りが24日、滋賀県の栗東トレーニングセンターで行われた。昨年の菊花賞馬ドゥレッツァ(美浦・尾関知人厩舎、牡4歳)は、CWコースを単走で軽快な動きを披露。2度目のタッグとなる戸崎圭太騎手(43)=美浦・田島俊明厩舎=の期待も大きいドゥラメンテ産駒が、GⅠ2勝目を狙う。
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水分を含んだ脚元を気にするそぶりを見せず、前だけ見据えて駆け抜けた。ドゥレッツァが最終リハーサルで軽快な動きを披露。2週続けて栗東トレセンで見届けた尾関調教師の表情は明るかった。
「よかったですよ。前半、折り合いをつけてしまいは強めに伸ばすイメージ。沈み込むフォームでグッと伸びていました。1回使って雰囲気が良くなっている。無駄に力んでいたところが落ち着いてきました」
CWコースで単走。ゆったりと自分のペースを刻んで道中を進めたが、直線で仕掛けられると瞬く間に加速。6ハロン81秒9、ラスト1ハロン11秒7をマークした。
主戦のルメール騎手が落馬負傷のため、3走前の日本海S(3勝クラス)以来となる戸崎騎手とのタッグ。17日の1週前追い切り(CWコース6ハロン81秒6-11秒2)に騎乗した鞍上は、「すごくリラックスして落ち着いていた。程よい行きっぷりがあっていい動きでした。精神的な部分がどっしりしたなというイメージです」と好感触を伝えた。
前走の金鯱賞はプログノーシスに5馬身差をつけられて2着。連勝は「5」でストップしたが、4カ月半の休み明けに加え、斤量はメンバー最重量59キロなら悲観することはない。「トライアル仕上げでした。明らかに休み明け。休んだぶん、力みが出ていた」とトレーナー。「きょう追い切ったことで、さらに良くなってくると思います」と上昇ムードを伝えた。
トレーナーは2019年のグローリーヴェイズ(2着)以来、2度目の天皇賞・春。当時大型連休の渋滞に巻き込まれ、美浦から京都競馬場への輸送に通常より時間を要した反省を生かし、今回は4月10日から初の栗東滞在を選択した。「ギリギリまで調整できるところと連休の輸送を考えて、メリットがあると判断しました」。当初は新しい環境に戸惑ったドゥレッツァも適応し、みっちりと調教をこなした。
1984年のグレード制導入後、菊花賞馬は翌年の天皇賞・春で10勝。3馬身半差で制した昨年の菊花賞を再現すべく、指揮官は胸の内で闘志を燃やす。
「抜群の切れ味に持久力。加えて、コントロール性の高さがあります。本質的には(距離は)得意とは思っていない。ただ、菊花賞馬としていかないといけないと思うし、チャレンジですね」。瞬発力とスタミナを兼ね備えたステイヤーが、淀のターフで躍動する。(北池良輔)
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戸崎TALK
--昨年8月の日本海S(1着)以来のコンビ
「これだけの有力馬に乗せていただけることをうれしく思いますし、そういう中でGⅠに臨めるのでワクワクしています。あのレースはうまく乗れず、馬の力に助けられた勝利でした。折り合いが難しかったですが、最後の脚は素晴らしいものを持っていると感じました」
--京都芝3200メートルの騎乗で気を付ける点は
「馬のリズムかなと思います。距離が長いぶん、折り合いがポイントになってくるので、どうアプローチできるかですね」
--意気込みを
「(2019年の)天皇賞・春では尾関調教師が管理したグローリーヴェイズで2着に負けているので、その悔しい思いをここにぶつけられたらなと思っています」
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天皇賞・春は菊花賞馬が活躍している。1984年のグレード制導入以降、菊花賞馬は翌年の天皇賞・春に20頭が出走。そのうち、1985年シンボリルドルフ、2006年ディープインパクト、16年キタサンブラックなど10頭が勝利している=表。また、12年の菊花賞馬ゴールドシップは翌年の天皇賞・春で5着、14年は7着に敗れたが、15年に戴冠している。
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