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着 順 |
枠 番 |
馬 番 |
馬名 | 性齢 | 負担 重量 |
騎手 | 調教師 | 馬体重 | B | タイム | 着差 | オッズ | 人気 | 上がり 3F |
通過順 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 4 | 7 | 牡3 | 56.0 | C.ルメー | 美 木村哲也 | 488(+4) | 1.57.5 | 2.6 | 1 | 32.7 | ⑩⑩⑨ | |||
2 | 2 | 3 | 牡5 | 58.0 | 吉田豊 | 栗 矢作芳人 | 472(+2) | 1.57.6 | 1 | 22.8 | 7 | 36.8 | ①①① | ||
3 | 3 | 5 | 牡3 | 56.0 | 川田将雅 | 美 堀宣行 | 500(+6) | 1.57.7 | クビ | 7.3 | 4 | 32.8 | ⑪⑪⑪ | ||
4 | 5 | 9 | 牡4 | 58.0 | 藤岡佑介 | 栗 藤岡健一 | 508(-8) | 1.57.8 | 1/2 | 5.0 | 3 | 33.5 | ④④③ | ||
5 | 5 | 8 | 牡4 | 58.0 | C.デムー | 栗 藤原英昭 | 456(--) | 1.58.1 | 2 | 4.4 | 2 | 33.6 | ⑥⑤⑤ | ||
6 | 2 | 2 | 牡6 | 58.0 | 菅原明良 | 栗 辻野泰之 | 528(-4) | 1.58.2 | 1 | 39.4 | 9 | 33.4 | ⑧⑦⑨ | ||
7 | 1 | 1 | 牝4 | 56.0 | 松山弘平 | 栗 吉田直弘 | 426(+2) | 1.58.2 | ハナ | 20.9 | 6 | 33.5 | ④⑤⑦ | ||
8 | 8 | 14 | 牝4 | 56.0 | M.デムー | 美 手塚貴久 | 476(-22) | 1.58.3 | クビ | 43.8 | 10 | 33.3 | ⑭⑬⑪ | ||
9 | 4 | 6 | 牡3 | 56.0 | 福永祐一 | 美 木村哲也 | 506(+14) | 1.58.3 | クビ | 9.1 | 5 | 33.6 | ⑥⑦⑦ | ||
10 | 7 | 13 | 牝5 | 56.0 | T.マーカ | 栗 池江泰寿 | 494(-4) | 1.58.3 | クビ | 179.0 | 13 | 33.7 | ⑧⑦⑤ | ||
11 | 6 | 10 | 牡4 | 58.0 | 岩田康誠 | 美 奥村武 | 492(-2) | 1.58.4 | アタマ | 59.9 | 11 | 34.0 | ②③③ | ||
12 | 8 | 15 | 牡8 | 58.0 | 三浦皇成 | 栗 中竹和也 | 478(0) | 1.58.4 | クビ | 286.9 | 15 | 33.2 | ⑮⑮⑭ | ||
13 | 3 | 4 | 牡5 | 58.0 | 吉田隼人 | 栗 友道康夫 | 468(+2) | 1.58.4 | クビ | 34.6 | 8 | 33.4 | ⑫⑪⑪ | ||
14 | 6 | 11 | 牡7 | 58.0 | 横山和生 | 栗 安田隆行 | 520(+6) | 1.58.7 | 1 1/2 | 279.7 | 14 | 33.4 | ⑬⑬⑭ | ||
15 | 7 | 12 | 牡5 | 58.0 | 横山典弘 | 栗 浜田多実 | 462(-12) | 1.58.7 | アタマ | 173.4 | 12 | 34.6 | ②②② |
ラップタイム | 12.6 - 10.9 - 11.2 - 11.3 - 11.4 - 11.6 - 11.8 - 11.6 - 12.4 - 12.7 |
---|---|
前半 | 12.6 - 23.5 - 34.7 - 46.0 - 57.4 |
後半 | 60.1 - 48.5 - 36.7 - 25.1 - 12.7 |
■払戻金
単勝 | 7 | 260円 | 1番人気 |
---|---|---|---|
複勝 | 7 | 130円 | 1番人気 |
3 | 470円 | 7番人気 | |
5 | 220円 | 4番人気 | |
枠連 | 2-4 | 1,680円 | 6番人気 |
馬連 | 3-7 | 3,330円 | 12番人気 |
ワイド | 3-7 | 1,210円 | 12番人気 |
---|---|---|---|
5-7 | 320円 | 3番人気 | |
3-5 | 2,260円 | 25番人気 | |
馬単 | 7-3 | 4,930円 | 18番人気 |
3連複 | 3-5-7 | 4,400円 | 13番人気 |
3連単 | 7-3-5 | 23,370円 | 68番人気 |
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土曜日の東京芝のレース結果、近年の天皇賞(秋)の結果をもとに、馬場のバイアスなどを考察していきます。予想の際にお役立てください。
この中間は月曜日に少量の雨が降っただけ。路盤がドライなうえに、A→Bコース変更週とあって芝の状態も良好。天皇賞(秋)と同距離で行われた、8Rの平場戦(3歳以上1勝クラス)の勝ちタイムは1分58秒5。軽めの走りやすいコンディションだったと推察される。
土曜日施行の芝競走6鞍における勝ち馬の最終4角通過順位は2、5、8、9、3、9番手。Bコースに変わって内柵沿いの傷みがカバーされたことにより、前週と比べれば内側を通る馬の踏ん張りが利くようにはなった。とはいえ、4角先頭馬は【0.0.2.4】と3着が精一杯。徹底先行型の信頼度は低い。
一方で、上がり3ハロン1~2位馬は【3.2.4.3】と高値安定の成績を収めている。つまり、最後の直線でどれだけ脚を伸ばすことができるかが肝要。少なくとも先行力だけで押し切るのは容易ではない。その点はしっかりと頭に入れておくべきだ。
日曜日の予報は晴れベース(30日7時の時点)。馬場の乾燥が進めば、全体時計もしくは上がりタイムが速くなり、土曜日の傾向に拍車がかかる可能性も十分に考えられる。それゆえ、枠順に固執せず、末脚のしっかりしたタイプを優先したほうが好結果につながりやすいのではないか。
なお、近年の天皇賞(秋)は、東京芝の重賞において上がり3ハロンタイムが34秒0未満、かつ着順が1着となった経験がある馬が攻勢。良馬場(JRA発表)で行われた過去4年の勝ち馬すべてが、この条件をクリアしている。上がりの脚という点は先述した馬場傾向にも重なることから、有効に活用したいデータといえよう。
今回の出走メンバーで要点(上がり3ハロン34秒0未満での東京芝重賞1着歴)を満たしているのは、⑤ダノンベルーガ、⑦イクイノックス、⑧シャフリヤール。よって当欄では、この3頭を注目株として推奨する。
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出演:スガダイ(予想神) キムラヨウヘイ(競馬プロファイラー) MC:岡田大(ウマニティ編集長)
日曜日に行われる天皇賞(秋)の出走馬の追い切りについて、1頭ずつ考察していきます。予想の際にお役立てください。
※評価は上からA~D、F(判定不能)の5段階
①マリアエレーナ【A】
栗東CW単走(25日)。背中の安定性が高く、首の使い方も上手。この馬とすればストライドを広くとれているし、身のこなしも柔らかい。右回りの前週も良かったが、躍動感という面では左回りの今回のほうが上に見える。ここでの力関係はさておき、目下の充実ぶりを十分に窺わせる好内容だった。
②カラテ【B】
栗東坂路単走(26日)。上体が高めに映るものの、それはいつものこと。これでも下半身とのバランスはとれているほうだし、集中力もある。栗東転厩当初に比べると、走りのバランスが良くなってきた印象。大きな上積みを見込めるかどうかについては疑問も、雰囲気は決して悪くない。
③パンサラッサ【B】
栗東坂路単走(26日)。適度な気合乗りでリズム良く登坂。ひと頃見られた頭の高さも解消されつつあり、バランスの良いフォームで走れている。少し行儀が良くなったぶん、迫力が薄れてきたような気もするが、パワフルなフットワークは健在。及第点の仕上がりと判断したい。
④ポタジェ【B】
栗東坂路単走(26日)。時計は地味ながらも、リラックスしており、程よい活気もある。乗り手と呼吸が合い、手前の変換は実にスムーズ。1週前と比べて体幹もしっかりしてきた。もう少し素軽さがあれば言うことなしだが、全体的に見ればキビキビと動けている印象。この馬なりに順調だろう。
⑤ダノンベルーガ【B】
美浦南W併走(27日)。体を大きく使えているし、四肢のさばきも力強い。気負う面が出ているせいか、発汗が目立つ点や手前変換のタイミングが悪かったのは気になるが、最後まで集中力は途切れておらず、鞍上の手ごたえにも余裕があった。万全とはいかないまでも、それなりに整えてきた感を受ける。
⑥ジオグリフ【B】
美浦南W併走(26日)。気持ち頭の位置が高いが、それはこれまでも同様。脚どりは力強く、手ごたえと反応もいい。ただ、気合乗りがすさまじく制御はかなり難しそう。このあとのガス抜き、ひいてはケアが上手くいくかどうか。当日の気配を注視したい1頭ではある。
⑦イクイノックス【A】
美浦南W併走(26日)。直線に入ってから鞍上がなかば強引に手前を替えさせた。それでもフォームを崩すことなく、僚馬2頭の間から反応良く鋭い加速。ガッツリ追われる両サイドの馬を手ごたえで圧倒した。若さは残るものの、以前よりハミ受けが良くなっている点は好感。上々の仕上がりだろう。
⑧シャフリヤール【B】
栗東坂路併走(26日)。少し左にササり、鞍上が右方向へ修正する場面も。ラストで再びモタれる仕草を出していた点もいただけない。その一方で、1週前に比べると前肢の出が良くなり、体も柔らかく使えるようになった。完璧には至らないまでも、ひと追いごとに状態は上向いてきている。
⑨ジャックドール【A】
栗東CW単走(26日)。バランスを整える程度の内容ながら、テンポの良い走りを披露した。持ち前の大きなストライドで力強く進む姿は見映えがいい。落ち着きを保ち、とても伸びやかに動けている。軸のブレも少ない。いい雰囲気で東上できそうだ。
⑩ノースブリッジ【B】
美浦南W併走(26日)。少し後肢の甘さが目につき、そのぶん姿勢は高めだが、四肢のさばき自体は素軽く、手前の変換もスムーズ。身のこなしに硬さは見られず、安定したフォームで走れている。鞍上に追い出される際の反応も悪くなく、中2週の疲れやデキ落ちは窺えない。いい意味での平行線だろう。
⑪レッドガラン【C】
栗東坂路単走(26日)。脚元はパワフルなのだが、いい頃に比べると動きが少し重たく映る。直線を向いて間もなく、気負ってバランスを崩したのも心配材料。しまいにかけて相応の伸びを見せたものの、この馬とすれば安定感を欠く部類の登坂だった。評価は上げづらい。
⑫バビット【B】
栗東坂路単走(26日)。最後まで右手前のままだったが、左回りの府中に臨むことを思えば、過度に不安視する必要はない。体の軸は終始安定しており、1週前に比べるとラストの踏ん張りも利いている。走法的に今回の舞台がフィットするかはどうかも、長休明けを叩いて状態が上向いているのは確かだ。
⑬アブレイズ【C】
栗東坂路単走(26日)。レース間隔が狭いうえ、輸送もあるのでサッと流す程度の内容。気合が乗っている反面、馬が我慢できないのか、鞍上と折り合いがつかない様子。脚どり自体は悪くないものの、もう少し落ち着きが欲しい印象を持つ。牡馬混合のG1では厳しいか。
⑭ユーバーレーベン【C】
美浦南W併走(26日)。低い重心を保っている一方で、四肢のさばきが少し硬く、前肢の出も窮屈に見える。もともと完歩の大きくないピッチ走法の馬であることを考慮しても、全体的に動きがこぢんまりと映るのは気がかり。本当に良くなるのはもう少し使ってからかもしれない。
⑮カデナ【C】
栗東坂路単走(26日)。道中は低い重心を保ち、力強い脚どりで駆け上がっていた。ただ、残り1ハロンあたりで手前を右に戻すと、フワッと力が抜けるような感じに。この馬にはよくあることとはいえ、最後の直線が長い府中のG1へ臨むにあたり、心許ない内容なのは事実。積極的には手が出ない。
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アブレイズ・斎藤助手「引っ張り切りで抜群の行きっぷり。いい状態で出走できそうだ」
イクイノックス・木村調教師「背が伸びて成長しているし、ここまで順調にきている。2000メートルも問題ない」
カデナ・中竹調教師「好仕上がり。スタイルが決まっているので東京はレースがしやすい」
カラテ・辻野調教師「中距離を試したかったし、上手に競馬ができた。状態は前走以上」
ジオグリフ・福永騎手「気持ち良く最後を伸ばしたかった。身のこなしが非常に良く、美浦に来て楽しみが増えた」
ジャックドール・藤岡調教師「余裕残しの札幌記念を控える競馬で勝てた。精神面で成長しているし、舞台もいい」
シャフリヤール・藤原調教師「いろんなところで競馬をしてきた。どういうふうに成長しているか、すごく楽しみ」
ノースブリッジ・岩田康騎手「前走のいい状態をキープ。春より全体的に良くなっている」
バビット・浜田調教師「ジョッキーに感触を確かめてもらった。良かったと言ってくれた」
パンサラッサ・矢作調教師「息はできているので、もう一段シャープさが増すように追い切った。いつもの競馬で」
ポタジェ・友道調教師「前走を叩いての上積みを感じる。距離的には2000メートルがベスト」
マリアエレーナ・高島助手「ストレスなく調整できた。前走があれだけの競馬。期待したい」
ユーバーレーベン・津村騎手「だいぶ素軽くなってきた。この馬なりに走れる態勢は整った」
レッドガラン・安田隆調教師「前走の状態をキープ。距離短縮は歓迎だし、左回りもいい」
(夕刊フジ)
2012年以降の3着以内馬延べ30頭の馬齢をみると、3歳から6歳の間で収まっている。ただし、6歳の好走(3着以内)は前年の天皇賞(秋)優勝馬のみ。3歳の複勝圏入りは日本ダービーで2着以内の連対経験があった馬に限られる。その点には注意が必要だろう。
(減点対象馬)
②カラテ ⑤ダノンベルーガ ⑥ジオグリフ ⑪レッドガラン ⑮カデナ
2012年以降の性別成績は、牡・せん馬【8.8.7.123】、牝馬【2.2.3.7】。好走(3着以内)率の面では後者が優勢を誇っている。一方で、牡牝混合G1戦の優勝経験がない牝馬が、当レースで複勝圏入りしたケースはゼロ。牡牝混合G1未勝利の牝馬は苦戦必至と考えたい。
(減点対象馬)
①マリアエレーナ ⑬アブレイズ ⑭ユーバーレーベン
2012年以降の1~3着馬延べ30頭は、いずれも前走で国内の牡牝混合G1戦または国内の牡牝混合G2戦に出走していた。これ以外のステップで臨んだ馬は、ことごとく複勝圏外に敗れている。
(減点対象馬)
①マリアエレーナ ②カラテ ⑧シャフリヤール ⑬アブレイズ ⑮カデナ
2012年以降の3着以内馬延べ30頭のうち22頭は前走の着順が3着以内。残りの8頭には、例外なく過去の牡牝混合G1レースにおいて3着以内の好走歴があった。前走4着以下敗退馬を狙うのであれば、過去のG1成績をしっかりチェックしておきたいところだ。
(減点対象馬)
⑤ダノンベルーガ ⑩ノースブリッジ ⑪レッドガラン ⑫バビット ⑬アブレイズ ⑭ユーバーレーベン ⑮カデナ
2012年以降、前走の単勝人気が8番人気以下だった馬が、天皇賞(秋)で3着以内に入った例は皆無。レースの格に関係なく、前走で低評価を受けていた馬は劣勢の傾向にある。
(減点対象馬)
②カラテ ⑪レッドガラン ⑫バビット ⑮カデナ
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2018年のレイデオロこそU指数99.5というやや低めの指数で戴冠を果たしたが、古馬に関しては、勝つためには101以上をマークしていることがほぼマストで、歴代優勝馬の大半がこの条件を満たしている。指数の伸びにくい3歳馬については、昨年勝利したエフフォーリアの98.4がひとつの目安になりそう。1着馬を予想する際は、古馬101、3歳馬98あたりを取捨判断の基準としたい。
2~3着馬についても、古馬は99以上の指数がないと厳しい戦いを強いられるので、これよりも低い馬は軽視の対象で構わないだろう。
ただし、今年は101以上の指数を持つ馬が1頭もいない低レベルの一戦。よって、例年よりも基準を緩めてジャッジしていく必要がある。
最有力候補に挙げられるのは、3歳馬の1着候補の基準を満たしている5位⑦イクイノックス(99.1)。昨年のエフフォーリア同様、ダービー2着からのぶっつけのローテとなるが、指数ではこちらが上回っている。古馬が低調なぶん、おおいにチャンスはありそうだ。
古馬勢からは、いずれも東京芝2000mで快勝歴のある上位3頭、1位⑨ジャックドール(100.5)、2位④ポタジェ(99.8)、3位③パンサラッサ(99.6)に注目したい。
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11年にトーセンジョーダンが記録した1分56秒1という勝ちタイムは、いまだにJRAの芝2000mレコードとして破られていない。また、同馬の従兄には09年天皇賞(秋)で8歳にしてG1初制覇となったカンパニーがおり、どちらもトニービンの直系という点でも共通する。13年ジャスタウェイ然り、天皇賞(秋)では多くのトニービン内包馬が記憶に残るパフォーマンスを披露してきた。なお、昨年の勝ち馬エフフォーリアにおいても、母の父ハーツクライを介してトニービンの血脈を持つ。
一方、2年前に史上2頭目となる2連覇を達成したアーモンドアイをはじめとして、15年ラブリーデイ、18年レイデオロなど、近年はキングカメハメハの直系も幅を利かせている。ほか、現行コースでの好走数においてはディープインパクト産駒が最多となるが、昨年も1番人気コントレイルが2着、2番人気グランアレグリアが3着に敗れるなど、優勝例は14年スピルバーグに限られることも併せて覚えておきたい。
イクイノックスは、父キタサンブラック×母シャトーブランシュ(母の父キングヘイロー)。本馬は2代母の父がトニービンであることを強調しやすく、重厚な末脚は直線の長い東京競馬場でこそ真価を発揮するものだろう。父自身が17年天皇賞(秋)の勝ち馬でもあるので、本馬は初年度産駒にして父仔制覇に挑むことになる。父系祖父ブラックタイドがディープインパクトの全兄とはいえ、持続力に富むタイプを出しやすい差異がプラスに働きそう。
ダノンベルーガは、父ハーツクライ×母コーステッド(母の父Tizway)。同産駒の好走例は13年1着ジャスタウェイに限られるが、並みいる強豪に4馬身差を付けた快勝劇が語り草となっている。本馬は共同通信杯を勝った3歳馬という点で、昨年の勝ち馬エフフォーリアと共通。右トモに不安を抱えながらもクラシック戦線で一線級の力を示していただけに、ひと夏を越して成長した姿をみせられれば、血統構成からも大化けして不思議ないだろう。
カラテは、父トゥザグローリー×母レディーノパンチ(母の父フレンチデピュティ)。近年、上位を賑わすキングカメハメハの直系にあたるが、父はレコード決着となった11年天皇賞(秋)で10番人気5着。本馬においては、98・99年と2年連続で2着に好走したステイゴールド、15年4着ショウナンパンドラの近親であることも特筆できるだろう。
晩成の血筋が花開くレースでもあるので、母系の血統背景を考えると侮れない存在になりそうだ。
編集部(以下、編) さぁ、今週は天皇賞(秋)です。今年も豪華メンバーが揃いました。
新良(以下、新) 勝負になりそうな3歳馬も多いですしね。レースを見るのが本当に楽しみです。
編 もちろん、馬券も当てるに越したことはないわけですが、ちょっと困ったことになってしまいましたね(苦笑)。
新 そうなんですよ。さて、どうしたものかと(苦笑)。
編 15頭中12頭が継続騎乗で、乗り替わりは3頭しかいません。どうしましょう? 予想のしようがないのであれば、別のレースを取り上げますか?
新 いや、天皇賞(秋)でいきます。その3頭のなかに、面白い乗り替わりがありますので。
編 そうなんですね。それは楽しみです。カデナの三浦皇成騎手、レッドガランの横山和生騎手は「面白い」という感じではありませんので、ひょっとして……。
新 そう、その「ひょっとして」です。残る1頭、大野拓弥騎手からマーカンド騎手に乗り替わる⑬アブレイズに注目します。
編 今回が初来日となるイギリスの若手ジョッキーですね。本国でかなりの実績を残しているようですが、やっぱりすごい騎手なんでしょうか?
新 日本の競馬にフィットするかどうかはわかりません。でも、相当なポテンシャルを秘めていることは確かですので、日本でさらに化ける可能性はあるとみています。
編 新良さんの期待度は大きいわけですね。
新 毎年のようにG1を勝っていますし、昨年はマーフィー騎手とリーディングを争ったくらいですからね。日本でいえば、川田、ルメールまではいかずとも、福永、戸崎クラスの実力はある。そんな見立てでいいと思います。
編 そのたとえを聞いて、一気に大物感が増しました(笑)。
新 謎が多すぎるのでみなさん判断に迷っていると思いますが、この乗り替わりは超の付く鞍上強化かもしれないんです。
編 新良さんのおっしゃりたいことはよくわかります。
新 これがワンペースの短距離戦なら様子を見たいところですが、直線の長い芝の中距離戦ですからね。ペース配分、位置取り、仕掛けのタイミングなどがカギになりますので、腕のあるところをしっかり見せてくれるでしょう。欧州のトップジョッキーですので、道中でしっかり折り合って末脚にかけるという、アブレイズ向きのレース運びは得意なはずです。
編 なるほど。説得力がありますね。鞍上の可能性が無限大であることはわかりました。ただやはり、馬の力が足りるかどうかが……。
新 真っ向勝負では、実績馬には敵わないでしょう。でも、条件さえ揃えばワンチャンスが生まれるのではないかと期待しています。
編 その条件とはなんでしょう?
新 この馬の戦績を振り返ると、スローよりもハイペースでタフな展開のほうが向くことがわかります。しかも、牝馬限定戦よりも牡馬相手のレースのほうが力を発揮できるのか、これまで2戦2勝なんですよね。ずっと牝馬限定戦を中心に使われてきましたが、牡馬相手でタフな展開になるレースがベストの条件かもしれないんですよ。
編 今回は牡馬相手で、しかも前が速くなりそうなメンバー構成です。
新 そうなんですよね。レコード更新も期待できるメンバーで、流れによっては上位人気が総崩れになる可能性もあります。それは虫が良すぎるかもしれませんが、アブレイズが上位に食い込める余地はゼロではないはずなんです。
編 なんだか、ワクワクしてきました。
新 天皇賞(秋)の池江泰寿厩舎で外国人騎手といえば、ピンナ騎手で勝った2011年のトーセンジョーダンが思い出されます。トーセンジョーダンの父はジャングルポケットで、アブレイズの母父はジャングルポケット。なにやら因縁めいたものも感じますよね。
編 来たらとんでもないことになりますよ。
新 少額でもいいので、買い目に加えておくべきです。夢を見ましょう!
秋の中距離王決定戦。中距離のスペシャリストに加え、一流マイラーと一流ステイヤーも参戦し、名勝負を紡ぎ出す。第138回(2008年)、逃げるダイワスカーレットをウオッカがギリギリ差し切った「2cm差のレコード決着」は今でも語り草となっている。また、第140回(2009年)カンパニーはJRA史上初となる8歳馬の平地G1制覇、第144回(2011年)トーセンジョーダンは芝2000mの日本レコード更新など、記録に残る決着も目立つ。ほか、これまで天皇賞の春秋連覇を同年に成し遂げたのは、第98回(1988年)タマモクロス、第120回(1999年)スペシャルウィーク、第122回(2000年)テイエムオペラオー、第136回(2007年)メイショウサムソン、第156回(2017年)キタサンブラックの5頭。第104回(1991年)では、天皇賞春秋連覇を目指したメジロマックイーンが6馬身差の圧勝を演じたかに見えたが、2コーナーで斜行して他馬の進路を妨害していたことが発覚し、18着に降着。1位入線馬の降着はJRAのG1史上初のことだった。
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