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1週間の密着取材で勝ち馬を探るGI連載『東西現場記者走る』。桜花賞は、大阪サンスポの斉藤弘樹記者(39)が担当する。4日目は茨城県の美浦トレセンに移動して、グランアレグリアの関係者を直撃。久々でも仕上がりに不安はなく、精神面も成長しており心配点はなさそう。さらに好枠の〔4〕枠(8)番をゲットしたこともあり、新馬戦に続きダノンファンタジーを封じ込めても不思議ではない。
4日目は美浦トレセンに移動して、関東馬を取材。栗東からの移動は長時間だったが、馬の吟味に没頭しているとアッという間に感じた。ただ、日を追うごとに気になる馬が増えていくのは辛いところだが…。
この日のターゲットは、ダノンファンタジーに唯一先着しているグランアレグリアだ。牡馬に挑んだ前走の朝日杯FSは3着に敗れたが、牝馬にはまだ先着を許しておらず、能力は世代の牝馬最上位といってもいい。
気になる点は2つ。まずは朝日杯FSから中111日というローテーション。昨年のアーモンドアイはシンザン記念から中89日で勝利したが、長い歴史でも年明け初戦で桜の女王に輝いた馬は皆無で、データ的には厳しい。ぶっつけになった理由は、前走のダメージが長引いたため。仕上がり具合を大江原助手にたずねると「牧場でもしっかり乗ってきていますし、入厩してからの過程に不安もありません。力強さもあります」。追い切り翌日は坂路下の角馬場で歩様を確認し「落ち着きもあっていい感じ」。馬体の張りも目立ち、状態面は問題なさそうだ。
もう1つは、2歳時から見られた“燃えすぎる気性”が、どうなっているか。先週、今週の追い切りでは、気分よく走らせるために先行する形で併せ馬をしたが、前に馬を置かない形でも折り合ってリズムよく走れていた。
調教に騎乗した杉原騎手(実戦はルメール騎手)を直撃すると、「先週も我慢していましたが、今週はもっと我慢できていました。以前は運動中もテンションの高いところがありましたが、おとなしくなってオンとオフがしっかりしてきました」と精神面の成長を証言した。
午後2時に決まった枠順は〔4〕枠(8)番。初めて外からかぶせられた前走はややヒルむ面を見せており、極端に内枠でもまれる形になると不安だと思っていたが、この枠なら内、外の出方を見ながら運べる。津曲助手は「無理なくいい位置が取れそう。他馬の枠を見てもいい並び」とうなずいた。
気になっていた2つの問題も心配なし。全能力を発揮できれば、再び2歳女王をあっさり退ける可能性は大いにありそうだ。 (斉藤弘樹)
現場記者走るとは 2014年の春に始まったGI限定の連載企画。東西サンスポの精鋭記者がトレセンで1週間の密着取材を行い、勝ち馬に迫る。結論を出すのはレース当日の日曜付の紙面。
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