皐月賞トライアルの若葉S(L、芝2000メートル)が21日、阪神競馬場で12頭によって争われ、
武豊騎乗で1番人気の
アドマイヤビルゴが2馬身差で快勝。10番人気で2着に逃げ粘った
キメラヴェリテとともに、
皐月賞(4月19日、中山、GI、芝2000メートル)の優先出走権を獲得した。
筋金入りの良血馬が、仁川のターフで輝きを放った。2017年のセレクトセール当歳部門で5億8000万円の高値がついた
アドマイヤビルゴが、無傷のV2。百戦錬磨の
武豊騎手も、その強さに舌を巻いた。
「強かったですね。返し馬から、前回と違って全身を使えていました。まだまだ良くなる雰囲気は感じますね。クラシックを狙える馬だと思います」
好スタートを決め、最内枠を生かして道中は3番手をキープ。直線入り口では、まだ前と5、6馬身の差があったが、そこから一気に加速した。豪快なフットワークで突き抜けて、2馬身差の完勝だ。勝ちタイムは1分58秒6。3歳春までに阪神芝2000メートルで1分59秒を切った馬は
クロフネしかいない。デビュー2戦目で桁違いのパフォーマンスを見せた。
「さすが素質馬だな、という感じですね」
皐月賞の優先出走権を獲得したが、友道調教師は「ジョッキーのこともあるし、これから使うかどうかは考えたいと思います」と慎重な口ぶり。
武豊騎手は
京都2歳Sを勝った僚馬
マイラプソディの主戦を務めており、本番ではビルゴに騎乗できない可能性もある。また「体が小さい割に跳びがきれいで大きい。東京がいいのは間違いない」とも。
日本ダービー(5月31日、東京、GI、芝2400メートル)も見据え、最善策を取る考えだ。
値段も記録も一級品。底を見せていない超大物が、無敗でクラシックロードへ駒を進める。 (山口大輝)
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