《本紙の狙い》フルゲートのハンデ戦。難解だが、本命にはライムキャンディを推したい。前走のターコイズSは最下位の16着。不可解な大敗だったが、右回りで走りにスムーズさを欠いたうえ、不利な外枠からなし崩しに脚を使ってしまった。悪い条件が重なっただけで、あの一戦で見限るのは早計だ。東京の芝1600メートル以下はGIIIクイーンCで2着になり、今回と同じ舞台のマレーシアCは上がり3ハロン32秒9の切れ味を見せつけ圧勝。適性のあることは言うまでもない。
この中間は厩舎で立て直し、徐々に復調。ひと追いごとに良くなってきた。2カ月半とレース間隔は開いたが、気性の勝った牝馬なので休み明けのほうがいいぐらいだ。マイネルポライトが相手の筆頭。中山よりも東京のほうがレースはしやすく、状態も申し分ない。実績上位のトウショウカレッジも当然、争覇圏内だ。
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(2)ライムキャンディは前走のターコイズSでまさかのしんがり負けを喫したが、「思った以上にダメージが残っていたみたい」(藤岡健調教師)と休み明け初戦を快勝した反動が出た様子。中間は間隔を開けてじっくり立て直され、デキは上昇。「東京は得意だし、ここでも通用するはず」とトレーナーはVをもくろむ。
休み明けから不振が続いていた(3)マイネルポライトは、前走ニューイヤーS4着で復調をアピール。前残りの流れのなか、後方から際立つ末脚を見せた。「叩きつつようやく調子が戻ってきた。東京ならどんな競馬でもできるし楽しみ」と西浦調教師。広い東京コースなら持ち味を存分に生かせそうだ。
香港遠征(香港スプリント9着)以来となる(16)トウショウカレッジは、その後いったん放牧に出されたが、「牧場でも乗り込んでいたし、デキは悪くない」と池添助手。東京はエプソムC5着(0.1秒差)、富士S3着(タイム差なし)とめっぽう得意としているだけに勝機は十分だ。
関東の有力馬2頭はともに休養明け。ニュージーランドT、京都金杯の重賞2勝馬で実績最上位の(5)マイネルスケルツィは角馬場でじっくり乗られた。7カ月ぶりとなるが、「気持ちが大人になってきて終いの反応がずいぶん良くなった。まだ少し緩さを感じるが、十分乗り込んできたし、力を出せる状態。56キロで出られるし、オープン特別なら能力は上」と桑原調教厩務員。3カ月半ぶりの(14)アポロドルチェは南Dコースをキャンターでひと回り。「復帰戦はここと決めていたし、馬はリフレッシュしていい感じ。この先重賞路線でがんばるためにも結果を出してほしい」と堀井調教師は勝った京王杯2歳Sと同じ舞台でVを意識。アポロの僚馬(11)スパインは南Aコースから坂路1本。「今回は逃げます」と逃げ宣言だ。
京都牝馬S14着からの巻き返しに燃えているのが(13)ニシノマナムスメ陣営。除外されたが、先週のシルクロードSにも連闘で登録していたほど。「前走は競馬を全くしていないし、疲れはない。今回はじっくり末脚にかける」と河内調教師。(1)コレデイイノダは昨秋を休養にあてて馬体に実が入ってきた。「走りが安定している。具合の良さが実戦に結びついている」と藤沢則調教師。
(7)ナカヤマパラダイスは坂路1本。「背中が張りやすいので冬場はどうかと思ったが、動きから硬さは感じない」と二ノ宮調教師。(9)テンイムホウは北の角馬場で調整。「中1週でも元気一杯」と柄崎調教師。(8)アロマキャンドルは坂路から南Dを1周。「気難しい面があるのでどうしても後方からの競馬になってしまう。追い切りの良さが実戦に結びついてくれれば」と小笠原調教助手。