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★朝日杯FS初勝利を狙うC・ルメール騎手 2戦2勝のダノンマッキンリーに騎乗予定
ダノンマッキンリー(牡、栗東・藤原英昭厩舎)は、新馬戦(阪神)、秋明菊賞と川田将雅騎手が騎乗してデビューから2連勝を飾っている。同馬はクリストフ・ルメール騎手との新コンビで朝日杯FSに挑む予定だが、3連勝でGIタイトルを手にすることができるか。なお、ルメール騎手は朝日杯FSに12回騎乗しているが、2008年の2着が最高成績で、初勝利がかかる。また、ダノンマッキンリーを管理する藤原英昭調教師にはJRA2歳GI初制覇がかかる。
ダノンマッキンリーは父モーリス、母ホームカミングクイーンという血統で、22年のセレクトセール(1歳)において2億2000万円(税抜)で落札された。ダノンマッキンリーを所有する(株)ダノックスは、14年ダノンプラチナ、17年ダノンプレミアムで朝日杯FS2勝を挙げているが、ダノンマッキンリーで、同レースを制すことができるだろうか。
★牡馬でJRA・GI初勝利なるか 高野友和調教師がジャンタルマンタルを登録
高野友和調教師(栗東)は、12月11日現在、JRA重賞25勝を挙げているが、このうち17勝を牝馬で挙げており、JRA・GI5勝もすべて牝馬での勝利となっている。高野調教師は朝日杯FSにディリー杯2歳S勝ち馬ジャンタルマンタル(牡)を登録しているが、牡馬でJRA・GI初勝利を挙げることができるだろうか。なお、ジャンタルマンタルが勝てば、同馬を所有する(有)社台レースホースは、1995年バブルガムフェロー以来28年ぶりの制覇となる。
★昨年はドルチェモアとのコンビでV 坂井瑠星騎手はオーサムストロークに騎乗予定
ドルチェモアに騎乗して昨年の朝日杯FSを制した坂井瑠星騎手は、今年の朝日杯FSではオーサムストローク(牡、美浦・伊藤圭三厩舎)に騎乗を予定している。オーサムストロークはデビュー3戦目の未勝利戦で初勝利を挙げ、続くベゴニア賞も制してGIに駒を進めてきたが、連勝を伸ばすことができるだろうか。勝てば、坂井騎手は史上4人目の朝日杯FS連覇となる。なお、オーサムストロークは12月11日現在、今年のJRA2歳リーディングサイヤーランキングでトップに立っているエピファネイアの産駒だ。
また、オーサムストロークを管理する伊藤圭三調教師には、JRA・GI初制覇がかかる。伊藤圭三師は今年が開業26年目で、JRA・GIへの出走は2006年桜花賞(9着)以来17年ぶりとなる。伊藤圭三師はJRA重賞での勝利も03年マーチS(スマートボーイ)以来遠ざかっているが、久々のJRA重賞勝利をGIで挙げることができるだろうか。
★エイシンヒカリ産駒が2頭出走予定 エンヤラヴフェイスとタイキヴァンクール
デイリー杯2歳S2着のエンヤラヴフェイス(牡、栗東・森田直行厩舎)、10月21日に京都で未勝利戦を勝ち上がったタイキヴァンクール(牡、栗東・中尾秀正厩舎)は、どちらもエイシンヒカリ産駒だ。エイシンヒカリは現役時代に海外でGI2勝を挙げているが、産駒はJRA重賞未勝利で、JRA・GIでの最高成績は2021年秋華賞での4着(エイシンヒテン)となっている。エンヤラヴフェイスには幸英明騎手、タイキヴァンクールには浜中俊騎手が騎乗する予定だが、父エイシンヒカリにGIタイトルを贈ることができるだろうか。なお、エンヤラヴフェイス、タイキヴァンクールはどちらも7月16日中京5Rの新馬戦でデビューしており、同レースではエンヤラヴフェイスが1着、タイキヴァンクールが3着だった(※タイキヴァンクールは12月4日現在、抽選対象)。
★現2歳世代の血統登録頭数は7頭 バンドワゴン産駒のバンドシェルがGI挑戦
京王杯2歳S4着のバンドシェル(牡、栗東・西村真幸厩舎)は、父バンドワゴン、母ハッピーオーキッドという血統だ。父のバンドワゴンは現役時代、2014年きさらぎ賞で2着に入っているが、重賞未勝利で引退して種牡馬となった。バンドワゴン産駒の現2歳世代は血統登録頭数が7頭と少なく、12月11日現在、JRAでデビューしたのはバンドシェルだけだ。今回、バンドシェルにはテン乗りとなる池添謙一騎手が騎乗する予定だが、朝日杯FSを制して父の名を高めることができるだろうか。なお、バンドシェルは父バンドワゴン、母ハッピーオーキッドも所有した馬場幸夫氏の所有馬で、馬場氏には13年アジアエクスプレス以来10年ぶり2回目の制覇がかかる(※バンドシェルは12月4日現在、抽選対象)。
★デイリー杯2歳Sで3着に好走 スワーヴリチャード産駒のナムラフッカー
ナムラフッカー(牡、栗東・村山明厩舎)は、8月26日の新馬戦(小倉)では8着に敗れたが、その後は未勝利戦1着、紫菊賞3着、デイリー杯2歳S3着と安定した成績を残している。同馬には、前走に続き松山弘平騎手が騎乗する予定だが、末勝利戦以来の勝利をGIで挙げることができるだろうか。なお、デイリー杯2歳S3着馬が朝日杯FSを勝てば、1993年ナリタブライアン以来30年ぶりとなる。
ナムラフッカーは新種牡馬スワーヴリチャードの産駒だ。スワーヴリチャード産駒は12月11日現在、いずれも抽選対象だが、ナムラフッカー、スウィープフィート(牝、栗東・庄野靖志厩舎)の2頭が登録しており、2005年フサイチリシャール(父クロフネ)以来18年ぶりとなる新種牡馬産駒による朝日杯FS制覇を目指す。
★JRA・GI年間勝利数で25年ぶりの勝ち越し 朝日杯FSに5頭の関東馬が登録
今年のJRA・GIは、フェブラリーSから阪神JFまで21戦を終えたが、関東馬が13勝、関西馬が8勝と関東馬が勝利数でリードしており、関東馬の勝ち越しが確定している。年間のJRA・GI勝利数で関東馬が勝ち越すのは1998年以来25年ぶりで、関東馬のJRA・GI年間13勝はグレード制を導入した84年以降で98年と並ぶ最多タイの勝利数となっているが、残るJRA・GI3レースでさらに勝利数を上積みすることができるだろうか。
なお、17日に実施される朝日杯FSには、シュトラウス(牡、美浦・武井亮厩舎)、セットアップ(牡、美浦・鹿戸雄一厩舎)の重賞勝ち馬2頭に加え、オーサムストローク(牡、美浦・伊藤圭三厩舎)、クリーンエア(牡、美浦・上原博之厩舎)、サトミノキラリ(牡、美浦・鈴木伸尋厩舎)と計5頭の関東馬が登録している。