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5月4日(日本時間5日)にアメリカ・ケンタッキー州のチャーチルダウンズ競馬場・第12レースで行われた「第150回ケンタッキーダービー」(3歳、GI、ダート・左2000メートル、定量、20頭立て=エンシーノ、ムガトゥが出走取消、1着賞金310万米ドル=約4億7444万円)は、B・ヘルナンデスJr.騎手のミスティックダン(牡、米=K・マクピーク厩舎)が好位のイン追走から早めに先頭に立つとそのまま押し切った。タイムは2分3秒34(良)。
日本から挑戦したフォーエバーヤング(牡、栗東・矢作芳人厩舎)は伸び上がるようなスタートで出遅れ中団後方を追走すると、勝負どころから外々を回って進出を開始。直線では外のシエラレオーネと馬体がぶつかりながら懸命に脚を伸ばしたが、わずかに届かず3着惜敗で日本調教馬初Vの歴史的快挙はならなかった。テーオーパスワード(牡、栗東・高柳大輔厩舎)は後方2、3番手から直線で追い上げて5着に入った。
ケンタッキーダービーを勝ったミスティックダンは、父Goldencents、母Ma’am、母の父Colonel Johnという血統。
◆坂井瑠星騎手(3着 フォーエバーヤング)「悔しいのひと言です。この素晴らしいレースに騎乗させていただいたことを感謝したいです。競馬にいくと、(フォーエバーヤングが)すごく良い状態で、あそこまでいけたなら勝ちたかったです。応援していただきありがとうございました」
◆矢作芳人調教師(同)「ただ一言、悔しいです。馬は素晴らしかったです。すごく頑張ってくれました。日本の馬にとって全く慣れない環境のなかで、これだけ走れる彼には本当に頭が下がります。ただ、あそこまで行ったので勝ちたかったです。この経験は今後に生かさなければなりませんし、間違いなく生きてくると思います。世界一の馬になれるように一緒に歩んでいきたいです。応援してくださった皆様、すみませんでした」
◆木村和士騎手(5着 テーオーパスワード)「馬はすごく頑張ってくれて、直線でもしっかりと伸びてくれました。調教に騎乗したばかりの頃は幼い面も見せていましたが、徐々に成長してくれていました。ただ、2戦しかしていないこともあり、日本でのスタートのようにスムーズには前に出てくれませんでした。それでも、道中は切り替えて、前の人気馬を追走する形で、しまいはしっかりと伸びてくれました。この経験を生かせれば今後もすごく期待できると思います」
◆高柳大輔調教師(同)「もう少し経験を積んでいればゲートもうまく出てくれて、ポジションもいいところにつけることができたと思います。そのぶん、最後少し離されてしまいました。レースプランとしては、前には行きたくなかったですが、中段にはつけたかったところです。レース前は、こちらの馬と違いイレ込んでしまいましたが、パドック内のボックスに入ったときに落ち着いていたので、これなら大丈夫だと感じました。あの走りをもってすれば、日本でも十分活躍できると思います。この馬はまだ3戦目ですので、今後精神的にも大人になっていくはずです」