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9日午後4時頃、午後から降り始めた雪が降り積もる中、2022年のドバイターフ、2023年のサウジカップと芝・ダートで海外GⅠ2勝を挙げたパンサラッサ(栗東・矢作芳人厩舎、牡7歳)が、本年より種牡馬生活を送る北海道新ひだか町のアロースタッドに到着した。
前日に中山競馬場で行われた引退式で本馬を引いていた池田康宏元厩務員に付き添われてのスタッドイン。これが最後になる旅の感想を聞かれると「うれし涙は全てサウジで流しつくしました。いい子を出してくれることを願っています」とすっきりとした表情で話し、「大きくてきれいな馬房を用意していただきありがたいです。やんちゃな子ですがよろしくお願いします」とアロースタッドのスタッフに声をかけて回っていた。引退式の最後には吉田豊騎手を背に立ち上がるなどやんちゃな姿を見せていたが、この日はおとなしく引かれ、馬房に入ると早速、乾燥牧草を口にしていた。
到着を見守ったジェイエス事務局の大西恵介氏は「類まれなるスピードと、最後の直線で粘り込む根性とスタミナには素晴らしいものがありました。父のロードカナロアを超えるような子を出してほしいです」と語った。初年度の種付け料は300万円(受胎条件)となっており、日本での種付けシーズン終了後には南半球でのシャトル供用も予定されている。