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当企画のコンセプトにつきましては、コチラにてご確認ください。今週も“勝ち逃げ馬券師”新良武志氏に、注目の乗り替わりをピックアップしてもらいます。
※データは2021年以降の結果をもとに集計
編集部(以下、編) 3日間開催の中日です。初日の結果が良かった場合も悪かった場合も、ここでの結果が全体の流れに大きく影響しますね。
新良(以下、新) はい。中日は確実に勝つことが求められます。連勝もしくは巻き返しに成功させて、最終日につなげたいですね。
編 それを実現できるように張りきっていきましょう。
新 美味しい狙い目をお届けできるように全力を尽くします。
編 よろしくお願いします。日曜日に組まれている重勝は、3歳牝馬限定戦のフェアリーSです。もう、注目の乗り替わりは決まっていますか?
新 決まっています。2015年のノットフォーマルや2023年のキタウイングなど、人気薄が勝ちきることもあるレースですが、今回は人気サイドで確実に当てにいく作戦を採用しました。
編 おお、それだけ自信があるということですね。あるいは、人気薄にそそられる乗り替わりがないか……。いずれにせよ、期待せずにはいられません。
新 いや、あんまり煽らないでください(苦笑)。上位人気狙いなので恥ずかしいです。
編 失礼しました(笑)。では、答えを教えていただけますか?
新 大野拓弥騎手から坂井瑠星騎手に乗り替わる⑨キャットファイトに注目しています。
編 1、2番人気を分け合うことが予想されるスティールブルーも、荻野極騎手からルメール騎手への乗り替わりなので、どちらかなと思っていましたが、キャットファイトのほうでしたか。
新 いずれも鞍上強化ですが、こちらのほうが過剰人気しないと判断したので、取り上げることにしました。
編 なるほど。上位人気狙いのなかでも、より妙味のあるほうを選んだと。
新 まぁ、そういうことですね。そして、妙味だけでなく、勝つ可能性に関しても、キャットファイトのほうが高いと予想しています。
編 それは楽しみですね。具体的な推奨根拠が気になります。
新 まず、前走の大野騎手の騎乗はいただけなかったですよね。抜群のスタートを切ったのに、不必要にそこからポジションを下げる競馬で、馬の良さを引き出せていませんでした。これがきっかけで、乗り替わりになった可能性もあります。
編 陣営の機嫌を損ねてしまったと。
新 厩舎というよりは、馬主のゴドルフィンのほうじゃないでしょうかね。坂井騎手は現在のレモンポップの主戦で、ゴドルフィンとの関係は深いですから。だから今回はゴドルフィン主導の乗り替わりのはずです。
編 確かに、その可能性は高そうですね。
新 おそらく、桜花賞まで坂井騎手が乗ることを前提にしたバトンタッチなんだと思います。中山のマイルなら大野騎手でもよかったんですが、総合力でみれば坂井騎手に軍配が上がりますからね。必勝態勢と考えていいでしょう。
編 キャットファイトは中山芝1600mのアスター賞を2歳レコードで勝った実績がありますし、舞台が替わるのはよさそうですね。
新 あの1走で、文句なしのコース適性の高さを示しました。前走は不完全燃焼でしたが、今回はしっかり力を発揮できるでしょう。
編 スティールブルーは強敵になりそうですが、前評判の高い馬はほかに見当たらないので、能力的にはメンバー中トップクラスという印象です。
新 その見立てで間違いありません。戦績を見ると、詰めて使ったほうがいいタイプという気がするので、中3週のローテも歓迎です。
編 桜花賞を見据えると、ここできっちり賞金を加算しておきたいところですね。
新 だからこそ、陣営は坂井騎手に託したのでしょう。そして、坂井騎手も与えられたミッションをしっかりこなしてくれると思います。期待しましょう!
★その他の注目乗り替わり★
中山9R ⑧ダイバリオン(ドイル→ルメール)
京都11R ②サンライズアムール(藤岡康太→松山弘平)
中山12R ④トモジャミ(津村明秀→横山武史)
【プロフィール】
新良武志(しんら・たけし)
かつてはどこにでもいる競馬ファンの1人だったが、データベースソフト【TARGET】との出合いを経て、眠っていた馬券師としての素質が開花。騎手・種牡馬にウマニティU指数を組み合わせた独自のデータ活用術を考案し、常勝スタイルを確立させる。2015年秋にメディアデビュー。雑誌、WEBを中心に精力的に予想家活動を行っている。著書に『毎日コツコツ勝ち逃げリーマン馬券術』(ベストセラーズ)、『ジョッキー未来予測2019』(秀和システム)。