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【直撃取材!プロ予想家最速予想】菊花賞2023「スガダイ」「金子京介」の狙いは!? 注目馬&妙味ある穴馬候補に迫る!

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【直撃取材!プロ予想家最速予想】菊花賞2023「スガダイ」「金子京介」の狙いは!? 注目馬&妙味ある穴馬候補に迫る!


毎週プロ予想MAXの予想家に週末重賞への見解、注目馬について取材、紹介する連載「プロ予想家最速予想」。第38回は菊花賞についてスガダイプロ・金子京介プロの2名にお話を伺いました。早速、レースへの見解と注目馬を紹介していきます。


金子京介ー関東主場全レースのパドックに立つ孤高の“馬見家”


関東主場全レースのパドックをチェックし、馬体、馬具、脚元の状態、返し馬など、競走能力に関わる全要素を網羅的に吟味。圧倒的相馬スキルで、穴馬を発掘する金子京介プロに菊花賞についてお聞きしました。

―予想のポイントからお願いします。


世代のレベルが低かったり、世代トップクラスの馬が別路線を選択した場合は、荒れる心構えで臨むのがいいでしょうね。で、今年は3歳世代ひどいと言っていいと思います。

―ひどいですか。

皐月賞4着のメタルスピードが、2勝クラスで大敗するていたらくですからね。例年、春のクラシックで掲示板に載る馬って、2勝クラスは楽勝おろか、重賞でも人気を背負って勝ち切るのが普通じゃないですか。それに今年の3歳は6月から8月の条件戦でやたら負けますよね。

―世代上位馬も、全体もダメだと。

弱いと判断したもうひとつの理由は、追い切りを見てのフットワークの精度ですよね。そこでの四肢のばらけ、後肢のキックバック、蹴り抜くとき正確に真後ろへ蹴れるかなど。そのあたりが重賞に出てはいけないくらいめちゃくちゃ低いんですよね。

―それはどの馬というより、全体的にということですか。

そうです。ソールオリエンスの1週前追い切りも、後ろ脚がふにゃふにゃしていて、あれこんなもんだっけ? みたいに感じましたし、タスティエーラもまだ仕上がってない気配でした。1週前でこの状態は大丈夫なのかと。

ソールオリエンスのふにゃふにゃというのを、もう少し具体的に説明願えますか。


右手前に替えた後の後ろ脚のキックバックが、力がこもってないように見えますね。

―仮に最終追い切りも同じだとして、その状態はレースにどう影響しますか。

右手前の時に蹴りの威力が落ちると、コーナー出口で抜け出したり、捲ったりしにくくなる。そして、直線左手前に替えてからやっとエンジンがかかる。つまり、皐月賞みたいな競馬になります。

―外に膨れるのも、そのあたりに関係ありますか。

そうですね。手先の弱い、ひと蹴りひと蹴りの弱い馬は、コーナーでグリップを利かせて前に行きたい部分で横に流れるんですよ。地面をしっかり捉えてないので。それは騎手の追い出しに応えられないことにもつながります。

―蹴りが弱い……それは、なんと言いますか、皐月賞で見せた爆発力や底力みたいなものと両立するものでしょうか。

体を立て切っているとしっかり走るわけです。体を傾けているときに手先の力が作用するわけですよ。

―ああ。だから、その力が弱いと横に流れるという話でしたね。


上位と目されている馬でも弱点はありますから、夏の成長次第ではソールオリエンスタスティエーラを逆転可能だというのは言っておきたいです。

―冒頭の荒れる心構えに繋がってくるわけですね。成長を感じられるのはどの馬でしょう。

本当はレーベンスティールに出てきてほしかったですよ。ほかは特定しづらいですが、春の時点では嫌な走り方に見えて、秋に整った走りになったと思える馬は評価したいですね。

―1週前追い切りで該当する馬はいましたか。

そうだなあ、ノッキングポイントは良かったですね。あとファントムシーフ。それからトップナイフ

―特に良く見え、春の上位勢と逆転を期待したい馬はいますか。

勝ち切るという観点で考えたら、ノッキングポイントか、ファントムシーフ……ファントムシーフがいいかな。春は瞬発力がないから評価を下げていました。手先が長く、腰の支点が高い馬ですが、お尻の幅の厚みが徐々に出てきています。あと、後ろ脚の形が直飛節ですね。飛節の利きが悪く、背が高い馬は見栄えしますけど、レースで瞬発力を使えないことが多いんです。繋ぎに頼ることもできないし、まあ3歳春の時点では筋力が追いついてないので。ただ、前走の神戸新聞杯で見た感じ、整ってきていい馬体増だなと。スローで見ても、腰の支えがまったくぶれていないです。自分の競馬をすれば、今年のメンバーならと思えますね。

―なるほど、巻き返しに期待したいです。春に重賞を走っていないドゥレッツァはどうでしょうか。


正直、出来は良かったですねえ。ただ、非力なんじゃないかと思っていることと、ちょっと日本海Sのパドックを見れるようなら見てほしいと思うんですけど。

―はい、確認します。

※取材はZOOM。お互いにパドックを見始めます。

後ろ脚の繋ぎが立っているタイプで、平坦は極めて上手ですけど、「これ、瞬発力特化型でしょ」という気持ちはあります。

―瞬発力はすごいですよね。このパドックでパッと見、目につくのはどこですか。

お尻が薄いところと、飛節のクッション性、いいバネがあるところですね。踏み込んだときに、ちょっと飛節がくの字に曲がって、蹴り抜くときに素直に伸びる。ちょっとでいいんです。力を込めずにこの動きができるのは飛節のセンスがいい。

―馬体的な裏付けがあるんですね。言われたように見ようと思ってみないと、なかなか難しいです。

ただ、少頭数ばかりで自分の競馬を崩されるようなレースをしていないですし、完成度は徐々に上がっていますが、ずっと馬体が減っているのは嫌です。これで有力馬扱いされるのはかわいそうかなと。


―そこまで高い評価はできないと。最後にサヴォーナはどうですかね。戦歴ほど人気しないタイプかと。

前走の神戸新聞杯は上手な競馬でしたよね。春に青葉賞を無理に使ったのは、菊花賞で穴になるひとつのパターンです。成績的に厳しいのに、ダービー出走の最後のチャンスとして出走するみたいな。それは、長い距離に適性を感じて出すわけですよ。そこから馬体重を増やし、菊花賞で走る馬はまあまあ見ますから。勝つほどとは思わないですけど、いいと思います。


取材後記:皐月賞馬もダービー馬もイマイチ。ドゥレッツァも微妙……大荒れですかね。ファントムシーフから入ってもいい配当になりそうです。


スガダイー全開催プラス収支を可能にする“予想神”


群雄割拠のウマニティプロ予想MAXで13年連続ランキングトップに君臨。他の追随を許さない、競馬予想界のキング・オブ・キングス、スガダイプロに菊花賞についてお聞きしました。

菊花賞での皐月賞馬とダービー馬の対決は23年ぶりになるんですね。どちらを上に見ているでしょうか。

ソールオリエンスですね。前走のセントライト記念は中間に疲れがあったらしく、いつも時計を出す日曜に出していなかったり……だから本調子ではないんじゃないかと。それでひとつ評価を下げ、レーベンスティールに本命を打ちました。

―となると、ばっちり的中ですね。


まあ、馬券的には良かったんですけど、最後の脚色とかを見ると、「やっぱソールオリエンス強いっすねえ」という印象をもちました。道中は終始外を回りながら、4コーナーではコスモサガルマータなどの煽りを受け、さらに外へ膨れるような形でしたよね。それでも、ラストは相当いい脚を使っていますから。改めて強いなと。

―3000mに伸びるのはどうでしょうか。

正直、体形を見ると、「距離はきついかもなあ」と思いますよ。ただ、あの爆発力は魅力ですよね。ダービーと比較すると、右回りは不器用な感じがしますけど、圧倒的に爆発力は出ています。コーナーをぎこちなく回るくせに、ぎこちなく回ったほうが、直線は伸びるタイプってけっこういますよね。折り合いはつきますし、末脚を活かせるようなら勝つ可能性は高いのではないかと。

―なかなかの高評価ですね。タスティエーラはどうでしょうか。

いいとは思うんですよ。胴が長く、距離が伸びて良さそうな感じはします。ただ、ずっとDDSPがどうのこうのと言われていますよね。

※DDSP(軟口蓋背方変異)~呼吸器系の疾病。

それでも、レースに行くと結果は出る。だから今回も大丈夫……と思いたいですよ。でも、怖さはありますよね。同じようなケースで、急にダメになる馬を見てきていますので。軽視はしないですが、この馬からいく勇気はないです。

―なるほど。それを聞くと不安ですね。想定オッズは3強の形ですが、もう1頭サトノグランツはどうですか。


絶好調の川田騎手ですからねぇ。ただ、前走の神戸新聞杯は上手くいきすぎだと思うんですよね。逃げを打った武さんのスパートが速かったのではと。10秒台連発ですから。時計は速いですけど、はたして価値のあるレースなのか。そこに疑念はあります。サトノダイヤモンド産駒でねぇ……、長く脚を使えますし、適性は高そうですよ。いい枠を引いたら押えですかね。あとは人気と相談です。

―前走のレベルを鵜呑みにしづらいと。春にG1を走っていない馬もいますが、新興勢力に注目馬はいるでしょうか。

ドゥレッツァですね。相当強いと思いますよ。特に2走前のホンコンJCT。スローから、ラスト3ハロン11.0 - 11.2 - 11.2の流れを差し切り勝ち。これ、馬柱を見ると3番手ですが、逃げ馬が離していたので「マジっすか」という位置から届いているんです。そして、前走も新潟の直線の短い内回りで、完全に前残りの展開を仕掛け遅れで捉えましたから、これもなかなか強いレースっぷりだったなと。

―強さの際立つ競馬をしていますよね。

初勝利はサトノグランツを競り負かしてのものですしね。重賞級の力はあるだろうと。ただ、気になるのは体形ですね。サトノグランツと比較すれば、どちらが長い距離に向くかは一目瞭然ですよ。うーん、秘めている能力、折り合って爆発力を活かせればなんとかなるような気はします。ルメール騎手が乗るのは大きいですし。

―鞍上は心強いですね。穴っぽいところではどうでしょう。

ウインオーディンですね。前走のセントライト記念を見てほしくて、ラストの伸びとか、フットワークの大きさとか、「これはステイヤーですよ」という感じがします。お母さんは短距離の馬でしたが、すらっとして胴が長く、似ても似つかない体形です。

―かなり人気がなさそうなので楽しみですね。最後に、ほかに気になる馬がいればお願いします。


ナイトインロンドンですかね。前走の神戸新聞杯は時計が速すぎました。今回も馬場が速いと厳しかもしれませんが、スタミナのある血統ですから、ステイヤーとしての資質に期待したいです。


取材後記:上位3頭へのジャッジに加え、人気薄も挙げていただきました。ウインオーディンが来たら熱いです!


以上、プロ予想家2名の菊花賞への見解と注目馬を紹介しました。ソールオリエンスの評価は分かれましたね。未知の距離をこなせるか、毎年この議論は面白いですね。


(文・垣本大樹)

⇒気になる最終結論は、レース当日のプロ予想MAXでチェック!(予想をアップする時間帯は予想家によって異なります。)
金子京介プロの最新予想ページはこちら
スガダイプロの最新予想ページはこちら

※週末の枠順発表までは直前週結果ページへ遷移します。

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